
【見誤るな】年利・月利で比較する時の注意点
こんにちは、辺野もへじです。
今回は年利と月利を比較する際の注意点を解説いたします。
Twitterを始めとしたSNS上ではいろんな方が資産運用の実績を公開されております。
投資先や運用設定は十人十色で、どれも魅力的に映ります。
一方で資金効率を示す年利や月利の算出方法も様々です。
ご自身の設定と他の方の設定を比較する時や、他の方同士の設定を比較する時、また異なる金融商品を比較する時は十分注意が必要です。
それぞれの方の年利・月利計算の前提を合わせないと、本質を見誤る可能性があります。
「高い利率に魅力を感じて設定を変更したものの、蓋を開けてみたら利率が元々の自分の設定よりも低かった」
「高い利率だったけど、暴落時は追加入金が前提の設定で、ロスカットされてしまった」
なんて事態にもなり兼ねません。
そのためにも代表的な計算方法を頭に入れた上で、比較する際は「この人はどのように利率を計算しているのか?」を意識して検証しましょう。
どの計算方法が正しい、正しくないを決めるつもりはありません。
それぞれの方には、それぞれの効果検証があるので、どれも正しいです。
あくまで比較検討する際の注意喚起になります。
月利計算
①月間利益÷投資元本(途中入金含む)
【用途】元本に対する成果を測定

②月間利益÷年初預託証拠金+(途中入金)
【用途】当年の元本に対する成果を測定

③月間利益÷月初預託証拠金
【用途】前月までの途中入金と利益の再投資を考慮

④月間利益÷月末預託証拠金
【用途】当月までの途中入金と利益の再投資を考慮

算出結果比較

①と④の間には2年目から算出結果に大きな差が出ることがわかります。
私は基本的に④を採用しております。
理由は再投資を含むことで、現運用資金に対する運用効率を測定することができるからです。
年利計算
①年間利益÷投資元本(途中入金含む)
【用途】元本に対する成果を測定

②年間利益÷年初預託証拠金+(途中入金)
※または年間利益÷(年末預託証拠金-年間利益)
【用途】当年の元本に対する成果を測定

③年間利益÷年末預託証拠金
【用途】再投資額も含んだ運用成果を測定

【番外】年利換算:月利×12か月
【用途】ある月の月利が1年続いた場合の想定成果
(例)ある月の月利1%×12か月=年利換算12%
算出結果比較

年を経るにつれて分母に差が出るので、年利の差も大きくなっていきます。
私は基本的に②を採用しております。
純粋にその年の元本で、戦略・戦術を駆使してどれほど利益を伸ばせたかを計測したいという点があります。
また③の年末預託証拠金にすると、年の後半に大きな利益が上がった場合、それまで運用してきた資金額と乖離してしまうので、②を選んでおります。
リスク管理方法の違い
算出方法とは別で、リスク管理において注意するべき点があります。
リスク管理方法の違いです。
例えば同じ設定でもリスク管理方法によって年利や月利の算出結果が変わります。
ロスカット50ドル想定:100万円で年20万円の利益が出る。
⇒年利20%
ロスカット0ドル想定:200万円で年20万円の利益が出る。
⇒年利10%
上記のような場合、例えば、運用者はロスカット0ドルまで想定しているが、平常時は100万円で運用し、暴落時は100万円を入金してロスカットを0ドルまで下げる。
このようなリスク管理方法をしていて、それを知らずに利率に惹かれて飛びつくと、暴落時に追加入金できずにロスカットされてしまう危険があります。
年利・月利の算出方法と同様に、リスク管理についてもきちんと確認しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
他にも算出方法があると思いますが、私が思いついた代表的な方法を挙げさせていただきました。
算出方法が少し変わるだけで、大きく年利・月利結果が変わってきます。
十人十色の算出方法、十人十色の運用方法があり、どれも間違ってはいません。
様々な算出方法があるので、比較する際は前提となる算出方法に注意をしましょう。
皆様もこの違いを念頭に置いた上で、いろいろな方の設定を参考にしましょう。
当ページに掲載している情報については、その正確性・安全性等を保証するものではなく、あくまでも参考情報の提供のみを目的としており、特定の投資商品の購入・売却を勧誘するものではなく、また取引の安全性を保証するものではありません。
投資・売買に関する最終決定はご自身で判断いただきますようお願いいたします。