
【トライオートETF】TQQQの集中投資は危険なのか?
こんにちは、辺野もへじです。
今回はTQQQ集中投資の危険性について、私の見解をご紹介いたします。
私は2021年7月現在、投資資金の95%をTQQQに投入しております。
残りの5%も含み損を抱えてるユーロ円があるため仕方なく維持しているだけで、含み損が解消されれば速やかにTQQQへ投入予定です。
一方で、傍から見ている人からすれば、1つの商品(しかもレバレッジ型ETF)に集中投資するなど狂気の沙汰であり、賭ケグルイで危険思想の持ち主であると思われるかもしれません(^_^;)
確かに私はTQQQの利益率に目が眩んでいることも否定しません笑
それに集中投資が危険であることは事実です。
しかし、私は私なりの論理があってTQQQに集中投資をしております。
その論理と合わせてTQQQが抱えるリスクについても本記事ではご紹介いたしますので、考え方の参考にしていただければと思います。
TQQQへの集中投資を推奨している訳では決してありません。
あくまでもいち個人の考え方に過ぎないので、投資は自己責任の自己判断で行ってください。
TQQQに集中投資する目的
目的あっての資産運用です。
まず最初に私がTQQQに集中投資をする目的をご説明いたします。
他の記事でもご紹介しておりますが、改めて。
資産運用の目的
40~45歳までにFIREする
1989年(平成元年)10月生まれの私は、2021年7月現在31歳です。
およそ10年後にFIREを目指して資産運用をしております。
FIREのための数値目標
資産:5,000万円
FIREするための数値目標として5,000万円を掲げています。
理由としては5,000万円の資産があれば、年利10%として年500万円、5%として年250万円の不労所得が入ってくる計算になります。
それくらいのお金があれば、仮に働かなくても十分生活していけるので、5,000万円を数値目標としております。
目標数値達成のための指標
年利20%で運用できれば、10年後に達成可能
現在、およそ1,000万円の資産を運用しております。
10年後に5,000万円を達成するためには、年利何%で運用すれば良いのか、資産運用の複利計算サイトで算出しました。

年利20%で運用し続ければ、10年後には税も考慮した上で約4,900万円を達成することができます。
今回の計算は積立額を0円にしているので、途中入金を一切考慮に入れておりません。純粋な現資産の運用益と複利だけの計算です。
年利20%を達成するための手段
トライオートETFのTQQQ
理由はシンプルで他の投資商品と比べて損をするリスクが低く、資金効率が最も高いからです。
私はこれまで様々な投資を行ってきました。暗号資産、株の現物取引、CFDのレバレッジをかけた裁量取引、ロボアドバイザー、怪しげなコピートレード、暗号資産自動売買、そしてリピート系自動売買のトラリピ・トライオート……。
いろいろと手を出して、成功と失敗を繰り返した結果、比較的安全かつ安定的に高利回りを出せるのがトライオートETFのTQQQであると結論に至りました。
実際、これまでのTQQQの実績だけで見れば、年利20%(月利1.66%)の安定的な達成は夢物語ではなく、現実味があると考えております。

上図の預託証拠金は月末時点でのものです。運用開始当初は月半ばでの途中入金続きだったので、計算上は利率が低くなっております。尚且つ現在の設定を確立する前の設定だったため、十分なパフォーマンスを発揮できていません。
本格的な運用を始めた3月から6月までの平均月利は3%を超えております。5月は月利2.8%ですが、最終週にトライオートFXから50万円を移管したため利率が低くなっており、実際の月利はもう少し高いです。
以上のことから、私は10年後のFIREを達成するための手段として、トライオートETFのTQQQに資金を集約しております。
FIRE達成後の資産運用
集中投資から徐々に分散投資へ
~10年:集中投資で資産を伸ばす☆現在
11~20年:集中投資の利益を徐々に分散
21年~:分散投資で資産を守る
まだまだ先の話でありますが、FIRE達成後はTQQQの利益をTQQQの再投資に回すのではなく、他のETFや金、債券等に徐々に分散をしていく予定です。
分散投資
前述した通り、現在は種銭をとにかく増やすフェーズなのでTQQQに集中投資をしておりますが、いずれは分散投資に切り替えていく予定です。
では、そもそも分散投資とは何か、改めて確認します。
分散投資の考え方
金融庁によると、分散投資には大きく3つの考え方があります。
①資産・銘柄の分散
資産や銘柄の間での値動きの違いに着目して、異なる値動きをする資産や銘柄を組み合わせて投資を行うのが「資産・銘柄の分散」の手法です。こうした手法を取り入れることで、例えば特定の資産や銘柄が値下がりした場合には、他の資産や銘柄の値上がりでカバーする、といったように、保有している資産・銘柄の間で生じる価格変動のリスク等を軽減することができます。
金融庁HP:投資の基本より抜粋
②地域の分散
投資対象地域の性質による値動きの違いに着目して、異なる状況にある地域の資産や銘柄、通貨を組み合わせて投資を行うのが「地域の分散」の手法です。国内と国外、あるいは先進国と新興国のように、異なる国・地域の資産・通貨を組み合わせて投資を行うことで、例えばある地域の経済状況の変化等によって、保有している特定の資産・銘柄が値下がりした場合には、他の資産や銘柄の値上がりでカバーする、といったように、保有している資産・銘柄の間で生じる価格変動のリスク等を軽減することができます。
金融庁HP:投資の基本より抜粋
③時間(時期)の分散
一度に多額の投資を行うのではなく、積立投資信託のように、少額・定期定額で投資を行うことで、時期による値動きに応じて、価格が高い時期には少なく、価格が低い時期には多く投資を行うのが「時間(時期)の分散」(ドル・コスト平均法)の手法です。
「時間(時期)の分散」の手法を採用すると、経済の動向等によって、高い価格で投資を行う時期と低い価格で投資を行う時期が生じることになりますが、長い目で見ると、一回あたりの投資価格は平準化されていきますので、短期的な急な値下がりなどが生じても、それによって生じる損失の程度を軽減することが可能になります。
金融庁HP:投資の基本より抜粋
辺野もへじの見解
金融庁が解説している3つの分散投資については反論の余地はなく、まったくその通りだと思います。
当然、私もそれに倣い、将来的には分散投資に切り替える予定です。
ではTQQQへの集中投資は分散投資に比べて極めて危険なのでしょうか?
私の見解は「相対的にリスクは高いが、メリットを超えるほどのデメリット(リスク)ではない」です。
①②資産・銘柄・地域の分散
①②はその通りではありますが、現代では完璧に当てはまるとは限りません。
下記は直近のコロナショック時の各銘柄の値動きです。









ご覧の通り、現代では経済のグローバル化が進んでいるため、暴落時は一斉に暴落する傾向になりつつあると言われております。
ゴールドでさえ、2020年3月前後には暴落をしております。
つまり暴落時において、分散投資は「下落幅」を分散する効果しかないということです。
通常時においては確かに値動きが異なるかもしれません。しかしリピート系自動売買ユーザーにとってはロスカットさえされなければ良いので、通常期の分散投資は「利益額」の分散が発生してしまいます。
③時間(時期)の分散
「ドル・コスト平均法」による取得価格の平準化が目的とされております。
しかしある意味でトライオートETFの運用もドル・コスト平均法をしていると言えます。

あらかじめ設定した注文に従い、価格の変動に応じて買っていくため、取得価格は平準化されていきます。
とはいえ、トライオートETFにおいて平均取得価格はそれほど重要ではありません。
平均取得価格が高くなっても、その価格帯で値動きをしてくれれば利確して利益が発生します。
そのためトライオートETFのTQQQ運用において平均取得価格はあまり意味を為さない指標になります。
分散投資に関する見解
分散投資はあくまでも積み立て投資を始めとした含み益・含み損を重視する考え方に当てはまるのではないかと考えます。
インデックス投資などで積み立てていったとしても、老後などお金が必要な時に価格が低迷していては、お金を使うことができません。
そのため値動きを分散させることで、どのタイミングでも一定程度の資産がある状態を目指していると言えるでしょう。
しかし、リピート系自動売買にとって含み損は確定利益の源泉であり、喜ぶべきことであります。
暴落先であっても値動きが上下をしてくれれば、確定利益を生み続けます。
つまりリピート系自動売買ユーザーはロスカットさえしなければ、莫大な含み損を抱えようとも、値動きが上下してくれれば良いのです。
ただし、いくら自動売買ユーザーとはいえ、老後は最後にパーッと贅沢をしたいかもしれません。その時に莫大な含み損を抱えていては困るかもしれません。
私の場合は今から40歳前後までの10年で集中投資で一気に資産を増やし、その後は徐々に分散投資に切り替えていくので、そこまで問題視はしていません。
私にとってTQQQ集中投資というのは、あくまでも種銭を増やすための一時的なブーストという位置づけなのです。
分散投資がベストであることに変わりありません。
TQQQのリスク
前述した通り、リピート系自動売買において含み損は関係ありません。
最も恐れることはそもそも取引が継続できなくなること、つまりロスカットや上場廃止(繰上償還)のリスクです。
ではTQQQの取引継続が困難になるリスクはどれくらいあるのでしょうか?
TQQQが抱えるリスクは大きく4つあります。
それぞれのリスクがどの程度発生する可能性があるか見ていきます。
①上場廃止(繰上償還)リスク
上場廃止(繰上償還)リスクについての詳細は下記記事で解説しております。
結論だけ申し上げると、上場廃止(繰上償還)リスクは非常に低いです。

記事内でも説明している通り、TQQQは全ETFの中でも上位5%に入ります。
このことから言えるのは、そもそもTQQQが上場廃止するような情勢は、ほとんどのETFが既に上場廃止になっているということです。
つまり、その時にいくら分散投資していてもETF全般が同じ末路を辿る可能性は高いです。
②ロスカットリスク
私の場合、TQQQに集中投資している分、安全を考慮してTQQQが0ドルになるまでロスカットされない設定をしております。
※現在はロスカットレート下落率75%で設定
ではTQQQが0ドルになる可能性はどれくらいあるでしょうか?
TQQQはNASDAQ100指数の3倍の値動き(1日)をする商品です。
つまり1日にNASDAQ100指数が33%以上下落するとTQQQは99%以上の下落となり、0ドルになってしまいます。
しかし、逆に言うと、TQQQは「1日」の値動きが3倍であるだけなので、1日に33%以上の下落さえしなければ0ドルになることはありません。
そこで注目すべきなのではコロナショックでも話題になった《サーキットブレーカー》です。
↓はSBI証券のサーキットブレーカーについての説明を抜粋したものです。
上表の説明の通り、S&P500が20%下落した場合、その日の取引は停止となるので、S&P500については1日に33%以上下落することはありません。
つまり、NASDAQ100が33%以上下落するには、S&P500が20%下落する前にNASDAQ100が33%下落する必要があります。
そんなことは起こり得るのでしょうか?

上表はコロナショックによってサーキットブレーカーが発動した日の下落率をまとめた表になります。
コロナによる暴落において、S&P500はNASDAQ100以上に暴落しております。
GAFAMを中心とした巨大テック企業はIT関連が多いので、コロナや天変地異などの物理的な悪影響を受けづらいのかもしれません。
いずれにせよ、この数字から言えるのは、S&P500が下落率20%に達する前に、NASDAQ100が33%以上下落する可能性は非常に低いということです。
③NASDAQ100低迷リスク
NASDAQ100構成銘柄が長期で低迷し、下落を続けるリスクです。
それによってNASDAQ100の人気がなくなれば、ETF発行者の「ProShares」がTQQQの上場廃止に踏み切る可能性はあります。
正直、そんな可能性はありえないと言っても過言ではないのですが、投資に絶対はありません。
上位銘柄だけでもそうそうたる企業が名を連ねておりますので、私のような庶民の感覚からすると、低迷は想像できません。
しかし大切なのは構成銘柄の入れ替えについてです。
ナスダック100指数の構成銘柄の定期入れ替えは毎年12月に行われます。
入れ替えルールは下記の通りです(Wikipedia参照)
- 既存の構成銘柄の場合、時価総額の上位100位以内であれば残留となる。
- 既存の構成銘柄で、時価総額の上位101位から125位までに入っている場合、前年の時価総額が上位100位以内であれば残留となる。前年も100位以内でなかった場合、指数から外される。
- 既存の構成銘柄で、時価総額が上位125位以内でない銘柄は、前年の順位に関わらず指数から外される。
- 代わりに指数に組み込まれる銘柄には、構成銘柄以外の銘柄の内、最も時価総額の大きい銘柄が順に選ばれる。
また定期的な入れ替え以外でも、組み入れ基準から外れた構成銘柄が出れば、その都度入れ替えが行われます。
つまり業績が振るわなくなった企業は外され、伸び盛りの企業が新たに組み入れられるというルールになっているのです。
この入れ替えルールにおいて、世界経済が頭打ちにならない限りNASDAQ100が長期低迷する可能性は低いと考えます。
NASDAQ100について深く知りたい方は大和アセットマネジメントの下記サイト「NASDAQ100特集」が参考になります。

④インヴァスト証券の倒産リスク
会社である限り、倒産がないとは言い切れません。
インヴァスト証券のHPには倒産した場合の資産保全について記載があります。
万が一倒産した場合、有効証拠金は返還されるようです。
その時に含み損を大量に抱えていたら最悪ですが、こればかりはリスクとして受け入れなければなりません。
総括
今回、このような記事を書いたのは、私の分散投資やTQQQのリスクに対する考え方を紹介したかったこともあります。
しかし、一番お伝えしたかったことは、私が考えなしで利益だけ求めて集中投資をしている訳ではないということです。
私はブログやTwitterでTQQQ集中投資の結果を報告しているので、ともすれば集中投資を推奨しているように受け取られるかもしれません。
私はあらゆるリスクを調べた上で、それでもTQQQ集中投資によるメリットがデメリット(リスク)を上回り、目標達成に近づくと判断して運用しております。
当然、私は投資のプロでもないただの会社員なので、想定漏れもあるかもしれません。
だから皆様もよくよくご自身の環境や状況、目標を考慮した上で投資判断をしていただければと思います。
繰り返しになりますが、私は集中投資を推奨しておりません。
あくまでも一時的な運用であり、最終的には分散投資に切り替えていきます。
それではまた。
当ページに掲載している情報については、その正確性・安全性等を保証するものではなく、あくまでも参考情報の提供のみを目的としており、特定の投資商品の購入・売却を勧誘するものではなく、また取引の安全性を保証するものではありません。
投資・売買に関する最終決定はご自身で判断いただきますようお願いいたします。