
【漫画紹介】秀逸な謎と展開が魅力的なおすすめ漫画3選【ミステリ・サスペンス】
こんにちは、辺野もへじです。
今回はミステリ小説好きの私がおすすめする。
次の展開や謎が気になって仕方がない。秀逸な漫画をご紹介いたします。
普段漫画を読まないミステリ小説好きの方にも、ご満足いただける作品となっているはずです。
憂国のモリアーティ


- モリアーティが何故犯罪を起こすのか?といった「why done it?」
- その目的と行動理念に思わず唸らされます
- ホームズ側の描写も魅力的
- 二人の天才の対決構造はわくわくします
- 原作のアレンジが素晴らしい
- 原作のキャラクターや事件に新たに付与する設定や意味に、驚くこと間違いなし
こちらの作品、有名なシャーロック・ホームズの宿敵、モリアーティ教授に焦点を当てた物語です。

ストーリーそのものが面白いので、シャーロックホームズシリーズを未読でも全く問題なく楽しめます。
まずは、あらすじについてご紹介します。
舞台は19世紀末の栄華極める大英帝国
しかし、内情は階級制度による腐敗が社会を蝕んでいました。
身分の違いや貧富の差によって横行する差別や黙認される悪事を問題視した主人公のモリアーティは国を変革することを決意します。
犯罪相談役として、裏から事件を操り、悪を罰する。大々的に事件が報道されることによって、蔓延る悪を明らかにし、社会に問題提起する。そんな話となります。
おおまかな物語の流れはこうです。
- モリアーティが悪事を行う人物を見つける
- その人物に怨みを持つ被害者に殺人計画を授ける
- 事件が発生する
- ホームズが事件を解決し、動機や真相が明らかになる
- 殺された人物の悪事が報道され、腐敗を世に知らしめる
- 事件を裏で操る犯罪卿の存在が広く知れ渡る
- そして???
最後は物語の根幹に関わる部分なので、興味を持った方は手に取っていただきたいと思います。
全ては社会を変革するために、モリアーティはホームズすら利用してみせます。
モリアーティという人物の掘り下げと、秀逸なアレンジは素晴らしいの一言です。
個人的に良かった話として『ボヘミアの醜聞』です。
原作から内容は変わっていますが、大英帝国が隠す一大スキャンダルの設定に、世界史好きの私は唸らされました。
また、アイリーン・アドラーにも驚かされました。

魅力的なキャラクターが多い本作ですが、特に魅力的なのは主人公である
ウィリアム・ジェームズ・モリアーティです。

彼は高い志を持ち、目的を達成するために、悪魔的な頭脳を駆使して行動します。
彼が導き出す目的達成の手段【モリアーティ・プラン】には思わず納得させられます。
絶園のテンペスト


- 魔法にも定義があり、それを活用した推理
- はじまりの樹と絶園の樹の存在の謎
- 主要登場人物が魅力的。特に滝川吉野、不破真広、鎖部葉風、不破愛花はキャラが立っています。
- シリアスだけでなく、ラブコメ要素も面白い
ファンタジーとミステリが上質に融合した物語
世界滅亡と少女の死の謎に、二人の少年が立ち向かいます。
こちらの原作者、城平京さんはミステリ作家としても活動しており、その方が手掛けるとあって、ミステリ要素もある風変りなファンタジー作品です。

まずは、あらすじについてご紹介します。
ある日、魔法使いの一族の姫宮《鎖部葉風》は一族の裏切りで樽詰めにされ、海へ流されてしまいます。

漂流の末、辿り着いた先は何もない孤島で、魔法も使えず、孤立無援の脱出不可能な状況に追い込まれます。
ある日、一人の少女《不破愛花》が何者かに殺害されてしまいます。

犯人は捕まらないまま、月日が経過します。
そして現在、世界各地で正体不明の巨大な果実が現れ、その出現と共に黒鉄病という人間が金属化する未知の病が広がります。
これは葉風を裏切った魔法使いの一族、鎖部一族がある目的を達成するために起こした事象でした。
そうした世界の中、高校生の不破真広は、あることがきっかけで、孤島にいる葉風と繋がり、取引をします。

取引の内容は鎖部一族の計画阻止に協力する代わりに、魔法の力で妹の愛花を殺した犯人を見つけるというものでした。
不破真広の親友、滝川吉野は真広に巻き込まれつつも、冷静かつ明晰な思考で魔法を巡る事件に関わっていくことになります。

これが物語の始まりです。
物語を理解する上で、重要なキーワードとして二つ挙げます。

1つは【はじまりの樹】こちらは鎖部一族の魔法の源となっており、文明の物品(人の手によって作られた携帯等)を供物に捧げることで魔法が使えるという力を持っていました。
もう1つは【絶園の樹】と呼ばれる【はじまりの樹】に対抗する力を持っており、復活には黒鉄病が伴います。
この二つの樹が物語の根幹に関わってきます。
物語は二部構成となっており、第一部は鎖部一族との争いです。
葉風を裏切った鎖部一族は、鎖部左門をリーダーとして、絶園の樹を復活させ、はじまりの樹を倒そうとします。
その理由はネタバレに繋がりますので、ここでは伏せます。
真広と吉野は葉風に協力し、鎖部一族の計画を阻止するために行動します。
第二部は真広の妹、不破愛花の死の謎と絶園の魔法使いの正体についてがテーマとなります。
そもそものはじまりの樹とは何なのか?
絶園の樹とは何なのか?
といった世界の謎を推理していく、謎解きパートとなっております。
この作品はファンタジー要素とミステリ要素の見事な融合が一番の特徴となっており、世界設定と人物描写が素晴らしいです。
特に良かった点として4人のキャラクターです。
葉風は凛々しくで好感が持て、吉野は冷静沈着な推理力で窮地を打開し、真広は行動力で物語を引っ張り、愛花は死して尚ミステリアス
こういった特徴を持った4人の主役とミステリ要素を含んだ物語との絶妙な組み合わせで本作は成り立っています。
補足として、こちらの作品はアニメ化もしております。

とても綺麗な作画で本編を完結まで丁寧に描いているので、こちらもおすすめです。
骨が腐るまで


- キャッチーな始まりから、全七巻というちょうど良い長さで完結する
- 徐々に追い詰められていく5人の姿にハラハラする
- 少し強めのエログロ描写が一層悲壮感や絶望感をひき立てる
少年少女は過去の罪を隠し通せるのか?
暗い青春サスペンス漫画です。
あらすじをご紹介します。
主役である少年3人と少女2人は、11歳の夏、人を殺しました。
殺した相手は3人の少年の1人『中村信太郎』の父親。
信太郎は日常的に父親から暴力を受けており、信太郎を救うために5人で結託して殺害したのでした。
5人は遺体を山奥の洞窟に埋め、毎年夏休みに遺体を掘り起こし、確認することにしました。
それは罪を忘れず、友情を裏切らないための儀式でもありました。
そして5年後、16歳の夏。
遺体を埋めた場所がゴルフ場の計画の一部となっていることを知り、5人は遺体を別の場所へ移すことを計画します。
しかし、遺体を埋めたはずの場所から、遺体が消えていました。
予想外の事態に動揺する5人。
遺体が埋められていた場所には携帯電話があり、何者から電話が掛かってきました。
電話の主は5人が殺人者であることを知っており、携帯を通じて無理難題を要求してきます。
電話の主は一体何者なのか?
5人は殺人を隠し通せるのか?
それが本作のメインとなります。

先が気になる展開が魅力の本作ですが、注意点としてグロ描写がやや多めです。
そのため残虐な場面に耐性がない方にはあまりおすすめできません。
まずは1巻を試し読みしてみて、合うようであれば読み進めると良いでしょう。
まとめ
憂国のモリアーティと絶園のテンペストはアニメ化もしております。
特に絶園のテンペストは映像も綺麗で、完結まできっちりと描かれているのでおすすめの作品です。
骨が腐るまではそこまで有名ではないかもしれませんが、ミステリ好きはきっとハマることでしょう。
興味が湧いた方はぜひ手に取ってみてください。
それではまた。
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