
【トラリピ】初心者必見!複数通貨ペアは相関係数に注意するべき理由
こんにちは、辺野もへじです。
今回は複数通貨を検討する際に、気を付けるべき数値。
相関係数
についてご説明いたします。
分散投資の観点から複数通貨ペアを運用するケースがあると思います。
しかし、相関係数を把握した上で通貨ペアを選ばないと、世界経済が大きく動いた際に多大なる損失を被るリスクがあります。
分散投資はただ投資先を分散しても意味はありません。
値動きを分散させることがリスクヘッジに繋がります。
今回はトラリピで扱っている通貨ペアの相関係数と合わせてご紹介いたします。
相関係数の重要性
FXにおける通貨ペアの相関係数とは、どれくらい同じ値動きをするかの指標となります。
マイナスの相関係数の場合もあり、その場合は逆の値動きをしやすいことを示しております。

【相関係数が1.0に近い複数通貨ペアAとBの場合】
Aペア下落時に、Bペアも下落する可能性が高く、ロスカットされやすい。
【相関係数が-1.0に近い複数通貨ペアAとBの場合】
Aペア下落時に、Bペアは上昇する可能性が高く、ロスカットされにくい。
つまり
相関係数が1.0に近い複数ペアを運用するとリスクが高い
相関係数がマイナス、もしくは0に近い複数ペアを運用するとリスクを軽減できる
相関係数を考慮して初めて分散投資によるリスクヘッジができるのです。
この知識を前提においた上で、各通貨ペアの相関係数を見ていきましょう。
相関係数データ(通貨ペア別)
下記の数値データは全てOANDAのHPから引用しております。

ドル円(USD/JPY)の相関係数

意外なことにどの通貨ペアとも、マイナスの相関となっております。
2021年2月を起点とした数値なので、ちょうどコロナの影響に見舞われた1年間の数値になります。
CAD/JPYはUSD/JPYと連動するとよく言われますが、1年の実績でかろうじて正の相関係数となりました。
複数通貨ペアの1つにUSD/JPYを選んでいた方は、コロナ禍においてリスクヘッジとなったのではないでしょうか?

ユーロ円(EUR/JPY)の相関係数

EUR/JPYは相関係数が高い通貨ペアが多いですね。
EUR/JPYに限らず、基本的に円との通貨ペア同士はリスクオフ時に円が買われる傾向があるので、相関係数が高くなる傾向があります。
その特性を利用したのが、私が運用するマルチハーフ戦略です。
詳細については下記記事をご覧ください。


ユーロドル(EUR/USD)の相関係数

EUR/USDもEUR/JPYと似た相関関係になっております。
コロナの影響が真っ盛りの時は対ドル、対円で売られる傾向があったので、リスクオフの際はドル・円以上に売られる傾向があるのかもしれません。
豪ドル円(AUD/JPY)の相関係数

対円・対ドルの通貨ペア同士の相関係数は高いです。
CAD/JPYなどを運用している場合は、同時運用を避けた方が無難でしょう。

豪ドル米ドル(AUD/USD)の相関係数

こちらも対円・対ドルとの通貨ペア同士の相関係数は高いです。
同時運用するのであれば、マイナス相関係数の高いUSD/JPYが第一候補に挙げられます。
豪ドルニュージーランドドル(AUD/NZD)の相関係数

対円、対ドルとの通貨ペアが多いトラリピにおいて、AUD/NZDは特殊です。
ショック相場に強い特徴もあり、コロナの影響で揺れた2020年は独自の値動きをしたことが数字から読み取れます。
トラリピ史上最強通貨ペアということもあり、複数通貨ペアを運用するのであれば、AUD/NZDを入れておいて間違いはないでしょう。
ただしオーストラリアとニュージーランドの金利差拡大には十分注意してください。

ニュージーランドドル円(NZD/JPY)の相関係数

対ドル・対円の通貨ペアだけでなく、AUD/NZDも相関係数が高い結果となりました。
このことから、NZD/JPYを複数通貨ペアの運用に組み込むのは得策ではないようです。

ニュージーランドドル米ドル(NZD/USD)の相関係数

NZD/USDはNZD/JPYと比べれば、相関係数は抑えめになっております。
あえてこの通貨ペアと複数通貨ペア運用するのであれば、USD/JPYかAUD/NZDでしょうか。
カナダドル円(CAD/JPY)の相関係数

CAD/JPYも軒並み相関係数は高いですが、AUD/NZDとの相関係数は0に近く、プラスもマイナスもありません。
実際にCAD/JPYとAUD/NZDを同時に運用しておりますが、片方の値動きがない時に、もう片方が動いてくれたりするなど、相互補完の良い関係性です。
CAD/JPYと他の通貨ペアを運用する際はAUD/NZDがおすすめです。


英ポンド円(GBP/JPY)の相関係数

値動きが激しいGBP/JPYですが、USD/JPYとAUD/NZDとの相関関係は薄いようです。
値動きが激しいからこそ、複数通貨ペア運用することも、リスクヘッジの手段のひとつかもしれません。

英ポンドドル(GBP/USD)の相関係数

GBP/USDはGBP/JPYと比べると他の対ドル・対円通貨ペアとの相関係数が高いようです。
USD/JPYとは逆相関になっているので、リスクヘッジでUSD/JPYは有力候補でしょう。
まとめ
今回ご紹介した相関係数は2021年2月を起点に算出した数値になります。
(2021年2月から遡って3か月間、6か月間、1年間)
つまりコロナの影響をもろに受けた時の数値ということになります。
リスクを考えるにあたっては、平常時の相関係数よりもイレギュラー時の相関係数が大事になってきます。
なぜなら、ロスカットされるほどの暴落や暴騰が起こるのはイレギュラー時だからです。
そうした意味で、今回ご紹介した数値はリスクヘッジの複数通貨ペア運用をする上で検討材料のひとつになると思います。
ぜひ参考にしてみてください。
それではまた。
当ページに掲載している情報については、その正確性・安全性等を保証するものではなく、あくまでも参考情報の提供のみを目的としており、特定の投資商品の購入・売却を勧誘するものではなく、また取引の安全性を保証するものではありません。
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