
【トライオートETF】TQQQ注文範囲ごとの稼働率検証と戦略オプション
こんにちは、辺野もへじです。
以前の記事でTQQQの下落率の頻度を基に、最適注文範囲についてご紹介させていただきました。

しかし、実際の設定に落とし込んでみると、案の定-50%の価格帯まで下落することは少なく、そのままにすべきか、他の価格帯に充てるべきか、悩まれている方も多くいると思います。
今回はその悩みを解決するための1つの判断材料をご紹介したいと思います。
2018年10月から価格帯別の設定をしたと仮定して、各価格帯がどれくらいの稼働率になるかを検証しました。
最後には資金効率化の戦略オプションもご紹介させていただきます。
皆様が設定を考える上で、1つの判断材料になれば幸いです。
価格帯別稼働率:検証方法
検証期間
【検証期間】
2018年10月1日週~2021年5月31日週
合計:139週

上図の通り、期間中4回ほど大きな下落が発生しております。
この期間内で各価格帯の稼働率がどうなるか検証いたします。
検証方法
以前の最適注文範囲設定の記事でご紹介させていただいた基本設定を基に検証していきます。

【実際の設定例】
下記表は実際に私が設定している内容になります。※2021年6月30日時点

価格設定時、125ドル付近にいたので、125ドルを基準として下落率を算出。
125ドルの-20%下落=100ドル
125ドルの-35%下落=81ドル
125ドルの-50%下落=62.5ドル
それぞれの価格帯で注文を設定し、-20%の注文は上昇を加味して+5ドルの130ドルで設定しております。
このような設定を2018年10月1日の価格からスタートして各価格帯の稼働率を検証していきます。

注文範囲の上限に達した場合は5ドル切り上げて設定し直していきます。
つまり高値を追いかけていくということです。
その中で時折訪れる下落に際して、どのような稼働率になるのか見ていきます。
価格帯別稼働率:検証結果
まずは定量的なデータを提示いたします。
ポジションを持っている価格帯に色をつけております。
週足チャートの価格を基に、稼働している価格帯を可視化しました。


当然のことながら、-20%の注文範囲は稼働率100%で、-50%の注文範囲は相対的に稼働率が低い結果となりました。
最悪の事態を想定して、設定後すぐに下落する2018年10月1日を意図的に開始日として選んだため、-50%の稼働率は私の想定よりも多い印象です。
この時期を避けて設定した場合、-50%の稼働率は更に低くなったことでしょう。
本当は細かく利益のシミュレーションを行いたかったのですが、トライオートETFのシステムの関係上、現在価格よりも大きく下回る範囲に注文を設定できないため、シミュレーションはできませんでした。
このデータをどう捉えるかは皆様の戦略や考え方次第です。
-50%の稼働率22%を低いと捉え、その資金を他に回す。
-50%の稼働率22%を高いと捉え、その設定を維持する。
-35%の稼働率53%を低いと捉え、その資金を他に回す。
-35%の稼働率53%を高いと捉え、その設定を維持する。
各々で捉え方は異なってきますが、稼働率が低いと捉えた場合の戦略オプションを次にご紹介いたします。
戦略オプションの紹介
私が以前ご紹介した基本戦略は、11年間のTQQQ前月高値から翌月安値の下落頻度を基に考案しました。

この配分を基本として、前述した稼働率から皆様の考え方に合わせたカスタマイズも可能です。
①-50%を停止し、-20%と-35%に資金を按分

最もオーソドックスな戦略オプションです。
②-50%を停止し、-20%のみに資金を投入

元々-50%に配分している資金は少ないので、-35%と按分するくらいであれば、-20%に集中投下するオプションです。
③-35%と-50%を停止し、-20%のみに資金を投入

完全割り切り型のオプションです。
-35%の注文範囲の53%の稼働率を低いと捉え、資金をフル稼働させたい方向けの戦略です。
ただし、暴落時は下抜けやすく、一時的に利益が発生しない状態となります。
戦略オプションの内容は至って単純で、既に実施されている方も多くいらっしゃると思います。
ただそれを実施するにあたって、判断材料があまりなかったので、今回ご紹介した稼働率を判断材料の1つにしていただければ幸いです。
まとめ
期間:2018年10月1日週~2021年5月31日週
-20%注文範囲:稼働率100%
-35%注文範囲:稼働率53%
-50%注文範囲:稼働率22%
各々の数字の捉え方によっては、戦略オプションを選択することも視野に入る。
2021年6月30日現在、TQQQは右肩上がりで最高値更新をしております。
私は一度調整局面が来るまでは、現在の基本設定で様子見するつもりです。
実際に戦略オプションを採用するとなると、②が一番有力かなと考えております。
皆様の今後の戦略の参考になれば幸いです。
今回ご紹介した数字は2018年10月からの限られた期間の数字になります。そこは念頭に置いた上で参考にしていただければと思います。
それではまた。
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