トライオートETF

【トライオートETF】TQQQの最適利確幅の検証【前編】

【トライオートETF】TQQQの最適利確幅の検証【前編】

こんにちは、辺野もへじです。

今回は検証が長くなってしまったので、記事を前後編に分けております。

TQQQを運用する上で悩ましいのが、利確幅です。

利益を最大化するためには、どれくらいの利確幅に設定するのが最適なのか?

トライオートETFユーザーにとって永遠のテーマであると思います。

最初に断っておきますと、理想の利確幅は見つけるのは難しいと思っております。

なぜなら、TQQQはNASDAQ100と連動して3倍の%で値動きするETFなので、株式分割や価格の上下で基本となる価格が変わると、利確幅も変わるからです。

例を挙げると、同じ10%の上昇でも、100ドル/口の時は110ドル/口(10ドル上昇)、150ドルの時は165ドル/口(15ドル上昇)となります。

つまりその時の価格によって、常に%に応じた値動き幅は変わってくるのです。

自分がどれくらいの頻度でチャリンチャリンしたいか、どれくらいの大きさの利確インパクトがほしいかによって変わってきます。

今回の利確幅の検証は前編・後編に分かれており、前編では過去11年の週足データ(586週)を分析したものになります。

なぜ週足を選んだのかというと、データとして日足では短すぎ、月足では長すぎると判断したためです。

また、最低1週間に1決済の目安にもなると考え、週足を選びました。

2種類の上昇率を分析しましたので、自分なりの理想の利確幅を設定をする際の参考にしていただければと思います。

後編はこの上昇率を念頭に置いてシミュレーションを実施します。

辺野もへじ

あくまでも参考のために定量的な事実を検証する内容になります。ここで算出された上昇率=最適な利確幅という訳ではありません。くれぐれもご注意ください。

週足データ《前週終値→翌週高値》上昇率

《前週終値から翌週高値》がどれくらい上昇したかを集計しました。

前週からの最小上昇率を意味しております。

対象期間は2010年2月15日週~2021年5月10日週の合計11年間。586週分のデータになります。

今回は利確幅の参考にすることが目的なので、下落は含まず、上昇した場合の上昇率を抽出しました。

前週終値→翌日高値は1%以上の上昇が《536週》、1%未満の上昇もしくは下落が《50週》でした。

下の表は1%以上の上昇《536週》を増加率別に回数を集計した表になります。

【前週終値→翌週高値】上昇率(1%以上)536週足データ

平均値:6%

→前週終値100ドルの場合、翌週は106ドルまで上昇(幅6ドル)

→前週終値80ドルの場合、翌週は84.8ドルまで上昇(幅4.8ドル)

中央値:5%

→前週終値100ドルの場合、翌週は105ドルまで上昇(幅5ドル)

→前週終値80ドルの場合、翌週は84ドルまで上昇(幅4ドル)

最頻値:2%

→前週終値100ドルの場合、翌週は102ドルまで上昇(幅2ドル)

→前週終値80ドルの場合、翌週は81.6ドルまで上昇(幅1.6ドル)

最頻値は2%ですが、この通りに設定してしまうと決済数の割に利益が少ないということになりかねないと考えます。あくまでこの数値は前週終値からの上昇率のため、上昇率が低くなりやすい算出方法となっています。

次に紹介する前週安値からの上昇率は逆に高くなりやすい算出方法になっています。

週足データ《前週安値→翌週高値》上昇率

《前週終値から翌週高値》がどれくらい上昇したかを集計しました。

前週からの最大上昇率を意味しています。

対象期間は2010年2月15日週~2021年5月10日週の合計11年間。586週分のデータになります。

今回は利確幅の参考にすることが目的なので、下落は含まず、上昇した場合の上昇率を抽出しました。

前週安値→翌日高値は1%以上の上昇が《576週》、1%未満の上昇もしくは下落が《10週》でした。

下の表は1%以上の上昇《576週》を増加率別に回数を集計した表になります。

【前週安値→翌週高値】上昇率(1%以上)576週足データ

平均値:12%

→前週安値100ドルの場合、翌週は112ドルまで上昇(幅12ドル)

→前週安値80ドルの場合、翌週は89.6ドルまで上昇(幅9.6ドル)

中央値:10%

→前週安値100ドルの場合、翌週は110ドルまで上昇(幅10ドル)

→前週安値80ドルの場合、翌週は88ドルまで上昇(幅8ドル)

最頻値:8%

→前週安値100ドルの場合、翌週は108ドルまで上昇(幅8ドル)

→前週安値80ドルの場合、翌週は86.4ドルまで上昇(幅6.4ドル)

今回は週足を基にして上昇率を算出しておりますので、週足だけで読み取れないパターンは考慮されておりません。例えば、前週安値を翌週下回ってから高値をつけるパターン、前週安値や終値を下回った先で上下するパターンなどです。

前編まとめ

この結果だけ見ると、多くの方が設定されている5%~10%程度の利確幅が適度な利確を求めるという意味では適切であると思われます。

あながち人間の感覚も馬鹿にはできないのかもしれません。

しかし、利益の最大化という意味では、後編のシミュレーションで全く異なる結果が出ました。

前編で算出された数値を念頭に置いた上で、後編の記事へとお進みください。

【トライオートETF】TQQQの最適利確幅の検証【後編】今回の【後編】では実際にシミュレーションをして、最適な利確幅を検証していきます。...

それではまた。

当ページに掲載している情報については、その正確性・安全性等を保証するものではなく、あくまでも参考情報の提供のみを目的としており、特定の商品の購入・売却を勧誘するものではなく、また取引の安全性を保証するものではありません。

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